差動終端属性

UltraScale アーキテクチャ SelectIO リソース ユーザー ガイド (UG571)

Document ID
UG571
Release Date
2023-08-31
Revision
1.15 日本語

差動終端 (DIFF_TERM または DIFF_TERM_ADV) の属性は、入力として使用する差動 I/O 規格をサポートします。
これらの属性を使用してビルトイン 100
W 終端抵抗の切り替え (オン/オフ) を行います。オンチップ入力差動終端を使用すると、レシーバーのスタブを完全になくすことできるため、ディスクリート抵抗を使用するよりも有利であり、シグナル インテグリティを向上できます。さらに、次のような利点があります。

DCI 終端より消費電力が低い

VRP ピン (DCI) を使用しない

100 W の有効な差動終端を使用するために、I/O バンクの V CCO は、HP I/O バンクの場合は 1.8V に、HR I/O バンクの場合は 2.5V に接続する必要があります。DIFF_TERM および DIFF_TERM_ADV は、入力専用の属性であり、適切な V CCO 電圧に対してのみ使用できます。

DIFF_TERM_ADV 属性は XDC 制約ファイルで指定できます。DIFF_TERM 属性は、インスタンシエートしたプリミティブのジェネリック マップ (VHDL) またはインライン パラメーター (Verilog) で適切な値を設定します。これらのプリミティブのインスタンシエーションおよび DIFF_TERM 属性の設定の構文の詳細は、Vivado Design Suite の HDL テンプレート [参照 11] [参照 8] または 『UltraScale アーキテクチャ ライブラリ ガイド』 (UG974) [参照 5] を参照してください。

差動終端は、DIFF_TERM または DIFF_TERM_ADV 属性のいずれかを使用して有効にできます。DIFF_TERM 属性はインスタンシエートされたプリミティブで指定された場合に使用されます。DIFF_TERM_ADV 属性は XDC 制約ファイルで指定された場合に使用されます。インスタンシエートされたプリミティブで指定された DIFF_TERM の値は、XDC 制約ファイルで対応する DIFF_TERM_ADV 設定に変換されます。

DIFF_TERM 属性で設定可能な値は次のとおりです。

DIFF_TERM = TRUE と DIFF_TERM_ADV = TERM_100 は対応関係にあります。

DIFF_TERM = FALSE と DIFF_TERM_ADV = TERM_NONE (デフォルト) は対応関係にあります。

DIFF_TERM_ADV 属性で設定可能な値は次のとおりです。

DIFF_TERM_ADV = TERM_NONE (デフォルト)

DIFF_TERM_ADV = TERM_100

DIFF_TERM_ADV 属性は、XDC ファイルで次のような構文を使用します。

set_property DIFF_TERM_ADV value [get_ports port_name]