ヒートシンクの取り付け方法は 6 種類あります。
表: ヒートシンクの取り付け方法
に、それぞれの長所/短所を示します。
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熱伝導性テープ
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熱伝導性の接着剤
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Z 形状のワイヤ クリップ
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プラスチック クリップ
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ねじ式スタンドオフ (PEM) と圧縮バネ
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押しピンと圧縮バネ
表 12-1:
ヒートシンクの取り付け方法
取り付け方法
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長所
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短所
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熱伝導性テープ
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一般的に取り付けが簡単で安価。
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アルミニウム ヒートシンクの取り付けには最も低コストな方法。
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PCB 上で追加スペースを確保する必要がない。
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テープがしっかりと接着するように、ヒートシンクとチップの表面をきれいに掃除する必要がある。
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接触面積が小さいため、接着力が弱い可能性がある。
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テープの熱伝導性は中~低程度のため、ヒートシンクの性能が十分に発揮されないことがある。
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熱伝導性の接着剤
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優れた機械的接着。
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テープよりは高価だが比較的安価。
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PCB 上で追加スペースを確保する必要がない。
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接着手順が難しく、使用する接着剤の量の調節が困難。
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リワークが困難。
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接触面積が小さいため、接着力が弱い可能性がある。
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Z 形状のワイヤ
クリップ
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強力で安定した機械的取り付けが可能。衝撃や振動テストを実行する必要がある環境では、この強力な取り付け方法が必要。
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取り付けと取り外しが簡単。半導体を破損することがない (エポキシ樹脂やテープはデバイスを破損させる可能性がある)。
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TIM にプリロードが印加される。実際、このプリロードによって、熱伝導能力が向上する。
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PCB 上に固定器具用のスペースが必要。
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プラスチック
クリップ
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PCB 上のスペースに限りがあるデザインに最適。
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PCB ボードを傷つけることなくヒートシンクを取り外しできるため、リワークが簡単。
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衝撃や振動テストに対応できる十分な固定力がある。
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クリップを使用するため、シリコン デバイス周囲にスペースが必要。
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局所的応力によって、はんだボールやチップ基板が損傷する可能性があるため、クリップの取り付け/取り外しには注意が必要。
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ねじ式スタンドオフ (PEM) と圧縮バネ
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熱源へ安定した固定ができ、PCB、バッキング プレート、またはシャーシへ荷重を伝達できる。
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質量の大きいヒートシンクを固定するのに最適。
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チップやはんだボール上にかかる実装時の力や荷重を厳しく管理できる。
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PCB 上に穴を開ける必要があり、ラインとして使用できる貴重なスペースを使用する必要がある。
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高価になる傾向がある。特に、スタンドオフを使用するために、ドリルで穴を開けるか、または PCB 上にあらかじめ穴が開いたものを調達する必要がある。
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押しピンと圧縮バネ
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熱源へ安定した固定ができ、PCB へ荷重を伝達できる。
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チップやはんだボール上にかかる実装時の力や荷重を厳しく管理できる。
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PCB 上に押しピン用のスペースが必要。
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