AI エンジン アプリケーション開発フローでは一般に、コマンドライン (makefile または config ファイル ベースのアプローチ) を使用して AI エンジン グラフ アプリケーションをビルドし、シミュレーションします。一方で、デバッグおよび結果の解析には、AMD Vitis™ IDE を使用するとスムーズに実行できます。AMD Vitis™ Unified IDE のユーザー管理フローを使用して、コンパイル済みの結果をコマンドラインから IDE に直接供給し、デバッグと解析を実行します、このセクションでは、コマンドライン インターフェイスから Unified IDE に AI エンジン グラフ アプリケーションを移行する方法を説明します。
次に、コマンドライン プロジェクトを Vitis Unified IDE に移行する手順を示します。
- Vitis Unified IDE を開き、Open Workspace をクリックします。AI エンジン グラフ アプリケーションがビルドされているディレクトリに移動します。
- この段階で、Vitis Unified IDE によって IDE 管理のコンポーネントがないことが確認され、次の図に示すように、コンポーネントを最初から作成するか、またはユーザー管理モードに切り替えるかのオプションが提供されます。
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User Managed
Mode をクリックすると、次のようなディレクトリ ビューが表示されます。ハイライトされている箇所は、AI エンジンのコンパイルとシミュレーション実行後に利用可能になる一部の出力ディレクトリです。
Vitis Unified IDE でユーザー管理フローを選択すると、IDE のさまざまな機能を使用できます。たとえば、マイクロコードとソース コードのクロスプローブ、[Analysis] ビューの使用、AI エンジン コードのデバッグ、AI エンジン グラフの再構築などです。
コマンドライン フローを使用して生成された AI エンジン コンパイル出力 Work/ ディレクトリから、次のハイライト箇所に示すように、マイクロコード (青色の丸) とソース コードの行をクロスプローブできます。
- [Analysis] ビューに切り替えると、図に示すようにワークスペース内のすべてのサマリ ファイルが表示されるため、簡単に解析できます。
- 起動コンフィギュレーションを作成すれば、AI エンジン コードをユーザー管理モードでデバッグできます。
- [Explorer] ビューを右クリックします。
- [Edit Launch Configurations] をクリックして新しい起動コンフィギュレーションを追加します。
- Create Launch Configurationビューで、AI エンジン コンパイル サマリ ファイルを含むビルド ディレクトリを指定し、Submit をクリックします。
- 起動コンフィギュレーション名を入力し、必要であればトレースとプロファイルの設定 ([Enable Trace] と [Enable Profile]) をオンにします。
- [Debug] をクリックすると、ソース コードにブレーク ポイントを設定し、ステップ オーバーして、レジスタとメモリ インスペクタで値を確認できます。
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AI エンジン グラフ アプリケーションをユーザー管理モードで再構築できます。
- [Explorer] ビューを右クリックして、Edit build configurations をクリックします。
- New Build Configuration をクリックします。
- オプションでデフォルトのコンフィギュレーション名を変更し、ビルド コマンドを追加できます。たとえば、makefile のビルド コマンドが
make aie TARGET=x86sim
の場合、次のようにそのコマンドをフィールドに入力して追加できます。