AI エンジン グラフをコンパイル後、AI エンジン コンパイラはコンパイル結果を <graph-file-name>.aiecompile_summary という名前のサマリとして生成します。これは、Vitis 統合 IDE の [Analysis] ビューで表示できます。このサマリには、複数のレポートと、コンパイル済みビルドにインプリメントされた AI エンジン アプリケーションのステートを表す図が含まれます。このサマリは、--workdir
オプションで指定された AI エンジン コンパイラの作業ディレクトリ (デフォルトは ./Work
) に保存されます。
AI エンジン コンパイラ サマリを開くには、次のコマンドを使用します。
vitis ./Work/graph.aiecompile_summary
Vitis 統合 IDE の [Analysis] ビューが開いて、レポートの Summary ページが表示されます。Report Navigator ビューには、Summary に含まれる各種レポートがリスト形式で表示されます。詳細は、 『Vitis 統合ソフトウェア プラットフォーム資料: アプリケーション アクセラレーション開発』 (UG1393) の [Analysis] ビュー (Vitis アナライザー) の使用を参照してください。
次のレポートがリストされます。
- Summary
- 最上位のレポートで、日付、ツール バージョン、グラフへのリンク、ビルドの作成に使用されたコマンド ラインなどのビルドの詳細をレポートします。
- Kernel Guidance
- カーネル最適化に関するガイダンスを示すさまざまなメッセージを表示します。
- Graph
- さまざまなカーネルを介するデータフローを示す AI エンジン グラフのフロー図を示します。必要に応じて、グラフの表示を拡大/縮小したり、移動したりできます。Reports ビューの下部には、カーネル、バッファー、ポート、およびネットに関する情報を含む表が表示されます。グラフ図のオブジェクトをクリックすると、そのオブジェクトが表でハイライトされます。(グラフおよびアレイの詳細参照)。
- Array
-
Versal デバイスの AI エンジン プロセッサ アレイをグラフィカルに表示します。グラフ カーネルおよび接続は、アレイのコンテキスト内に配置されます。アレイ図を拡大/縮小したり、エレメントを選択できます。アレイのオブジェクトを選択すると、そのオブジェクトが Reports ビューの下部にある表でハイライトされます。注記: [Graph] および [Array] レポートは、同じ表を使用します。いずれかのビューで項目を選択すると、両方で選択されます。たとえば、[Graph] ビューでネットを選択すると、そのネットが [Array] ビューでも選択されます。
- Constraints
- グラフ内で使用されるすべての制約および .json 制約ファイルからの制約を表示します。
- Mapping Analysis
- テキスト レポート graph_mapping_analysis_report.txt を表示します。グラフのデバイス リソースへのブロック マップ、ポート マップ、およびメモリ バンク マップをレポートします。
- DMA Analysis
- グラフからの DMA アクセスのサマリを含むテキスト レポート DMA_report.txt を表示します。
- Lock Allocation
- ポート インスタンスの DMA ロックをリストするテキスト レポート Lock_report.txt を表示します。
- AI Engine Compilation
- シングル カーネル コンパイルのログ ファイルを表示します。
次の図に、Vitis 統合 IDE の [Analysis] ビューで開いた graph.aiecompile_summary レポートを示します。Array ビューでは、AI エンジン カーネルが選択され、その関連する表が下部に表示されます。カーネルに関連するソース コードも右側に表示されます。