Flow Navigatorで、AI エンジン コンポーネントが正常にビルドされたら、X86 simulation または AI エンジン シミュレータ/ハードウェアのビルド ターゲットで、次のようにコンポーネントを実行またはデバッグできます。
上の図では、Open Settings ボタンをクリックすると、AI エンジン コンポーネントを実行またはデバッグする起動コンフィギュレーションを開くことができます。このボタンは、Flow Navigatorの Run または Debug のコマンドの上にカーソルを置いたときのみ表示されます。Open Settings をクリックすると、次のようにコンポーネントの異なる起動コンフィギュレーションを含む launch.json が表示されます。また、Run または Debug を選択し、デフォルトの起動コンフィギュレーションを使用するだけで、launch.json ファイルを開かずにビルド ターゲットを実行またはデバッグすることもできます。
次の launch.json 図は、起動コンフィギュレーションを示しています。
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aie_component_x86
: x86 Simulation のビルドの実行やデバッグをサポートします。 -
aie_component_aiesim
: AI Engine Simulator/Hardware のビルドの実行やデバッグをサポートします。次の図では、この起動コンフィギュレーションが選択されています。
上記の画像は、現在選択されている起動コンフィギュレーションの詳細を示しています。設定できるオプションは、次のとおりです。
- Launch config name: 名前を指定します。Edit をクリックすると、名前を変更できます。
- Target: 起動コンフィギュレーションで使用するビルド ターゲットの名前を指定します。ターゲットは変更できません。
- Enable Pipeline View: 実行中またはデバッグ中に AI エンジンの配列のパイプライン表示を生成します。
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Package
directory: AI エンジン コンポーネントをパッケージにする場合に使用するディレクトリを指定します。デフォルトのディレクトリは ./Work ディレクトリですが、ビルド時に別の作業ディレクトリ (
-workdir
) が指定された場合は、変更が必要なことがあります。 - Input directory: 実行中またはデバッグ中にコンポーネントが使用する入力データの場所を指定します。
- Additional arguments: 実行中またはデバッグ中に AI エンジン コンポーネントが必要とする、追加のコマンドライン引数を指定します。
- Trace Options: 実行中またはデバッグ中のトレース キャプチャをオンにし、トレース オプションを指定します。詳細は、AI エンジン トレースのイネーブルを参照してください。
- Profile Options: 実行中またはデバッグ中のプロファイルをオンにし、プロファイル オプションを指定します。オプションの詳細は、AI エンジン プロファイルのイネーブル を参照してください。
起動コンフィギュレーションを設定したら、launch.json で Run または Debug コマンドを選択するか、Flow Navigator から Run または Debug を選択し、複数の起動コンフィギュレーションがある場合はその 1 つを指定します。
実行プロセス中は、x86simulator
または aiesimulator
の出力がコンソールに表示されます。リアルタイムでトランスクリプトを確認したり、実行完了後に生成されるログ ファイルを参照できます。Component Explorer ビューでコンポーネント Output/hw または Output/x86sim フォルダーに移動すると、シミュレータのログ ファイルを開くことができます。
デバッグ中は、AI エンジン コンポーネントのデバッグ で説明するように、[Debug] ビューが開きます。
AI エンジン コンポーネントが問題な実行またはデバッグできたら、プロセス中に生成された一連のレポートが Flow Navigator に表示されます。使用可能なレポートは、ビルド ターゲット (x86
または hw
) によって異なります。使用可能なレポートのいずれかを選択して表示したり、Analysis ビューに切り替えてレポートの確認を完了できます。利用可能なレポートの詳細は、
『Vitis 統合ソフトウェア プラットフォーム資料: アプリケーション アクセラレーション開発』 (UG1393) の [Analysis] ビュー (Vitis アナライザー) の使用 を参照してください。