デザインについてイベント トレース機能をイネーブルにすると、AI エンジン アプリケーションの配線に影響を及ぼすことがあります。イベント情報を収集し、AI エンジン ブロック外部に渡すためには、追加のリソースが必要となります。配線は 2 つのステップで実行されます。まずデータフロー ネットが配線され、次にイベント トレース信号が残りの未使用パス間で配線されます。
イベント トレースをイネーブルにしたデザインですべてのトレース ネットが配線できなかった場合、デフォルトの動作は次のようになります。
- AI エンジン コンパイラにより、要求されたすべてのイベント トレース信号を配線できなかったことを示すクリティカル警告が表示されます。
- AI エンジン コンパイラでエラーが発生します。
次に、配線エラーとなったトレース ネットを示すクリティカル警告の例を示します。
CRITICAL WARNING: [aiecompiler 35-4476] Trace Net tr_net352 driven by AIE_ML_MEM_TILE_X9Y2/AIE_MEMGRP_M_TRACE_PIN failed to route. Design will not pass post route drc check.
CRITICAL WARNING: [aiecompiler 35-4476] Trace Net tr_net306 driven by AIE_ML_MEM_TILE_X9Y3/AIE_MEMGRP_M_TRACE_PIN failed to route. Design will not pass post route drc check.
可能な限り多くのイベント トレース ネットを問題なく配線するために、AMD ではオプションの Xrouter=skipunroutabletracenets
を使用することをお勧めします。このオプションを使用すると、AI エンジン コンパイラでエラーは発生しません。配線可能なトレース ネットは継続して配線されます。配線できないトレース ネットには、クリティカル警告が表示されます。