Vitis システムプロジェクトのコンフィギュレーション ファイルには、次の 2 つの種類があります。
CMake ファイル
このファイルで定義されたパラメーターは、よく使用されるビルド ユーティリティである CMake によって、コンパイラへのコンフィギュレーションに変換されます。Vitis 統合 IDE には、CMakeList.txt ファイル用のコンテキスト エディターが含まれます。詳細は、CMake.org を参照してください。
Vitis 統合 IDE は、CMakeList.txt ファイルに編集可能なテンプレートを作成します。ユーザーが管理できるオプションは、次のようなコメントで囲まれています。
#### START OF THE USER SETTINGS ####
#### END OF USER SETTINGS SECTION ####
テンプレートには各ユーザー設定の説明と例が含まれています。次に例を示します。
# Add any compiler definitions, they will be added as extra definitions
# Example adding VERBOSE=1 will pass -DVERBOSE=1 to the compiler.
set(USER_COMPILE_DEFINITIONS
""
)
説明を読んで、設定内容をクォーテーションで囲んで追加する必要があります。次に例を示します。
# Add any compiler definitions, they will be added as extra definitions
# Example adding VERBOSE=1 will pass -DVERBOSE=1 to the compiler.
set(USER_COMPILE_DEFINITIONS
"VERBOSE=1"
)
注記: パラメーターに複数の値がある場合は、クォーテーションで囲んだ各値を改行して追加する必要があります。CMakeList.txt の構文の詳細は、CMake ヘルプを参照してください。
コンフィギュレーション ファイル
新しい Vitis 統合 IDE には、構文例を含めてオプションの選択肢を GUI レンダリングで表示する Config File エディターが含まれます。デフォルトのビューは GUI レンダリングですが、</>
ボタンをクリックしてコード ビューに切り替えると、コンフィギュレーション ファイルをテキスト形式で表示できます。コード ビューは、コンフィギュレーション コマンドを手動で入力するのに使用でき、場合によって必要となります。システムで使用されるコンフィギュレーション ファイルは、次の 4 つです。
- AI エンジン コンフィギュレーション (aiecompiler.cfg)
- コンポーネントのコンパイルやシミュレーションに使用する AI エンジン コンポーネント用のコンフィギュレーション ファイルです。aiecompiler.cfg ファイルは、
v++ -c --mode aie
コマンドだけでなく、x86simulator
およびaiesimulator
コマンドでも使用されます。 - HLS コンフィギュレーション (hls_config.cfg)
- C/C++ コードを RTL モジュールに合成する HLS コンポーネントのコンフィギュレーション ファイルです。合成、シミュレーション、協調シミュレーション、インプリメンテーションのデザイン プロパティを定義できます。hls_config.cfg ファイルは、
v++ -c --mode hls
コマンドだけでなく、vitis-run
コマンドでも使用されます。 - ハードウェア リンク コンフィギュレーション (hw_link/binary_containers_1-link.cfg)
- システム プロジェクトのコンフィギュレーション ファイルで、コンポーネントのシステムをプラットフォームとリンクさせるビルド命令を定義します。hw_link/binary_containers_1-link.cfg コンフィギュレーション ファイルは、
v++ --link
コマンドで使用されます。 - パッケージ コンフィギュレーション (package/package.cfg)
- システム プロジェクトのもう 1 つのコンフィギュレーション ファイルで、システム用のブート ファイルのパッケージや、SD カードの作成などのパッケージ命令を定義します。package/package.cfg コンフィギュレーション ファイルは、
v++ --link
コマンドで使用されます。