AI エンジン グラフの運用 - 2023.2 日本語

Vitis 統合ソフトウェア プラットフォームの資料: アプリケーション アクセラレーション開発 (UG1393)

Document ID
UG1393
Release Date
2023-12-13
Version
2023.2 日本語

Vitis デザインの実行モデルには、AI エンジングラフをボードに読み込んで実行、リセット、再読み込みするのに影響する考慮事項が複数あります。アプリケーションのニーズによって、AI エンジン グラフをボードのブートアップ時に読み込むか、PS ホスト アプリケーションを使用するかを選択できます。グラフが読み込まれたらすぐに実行するか、後で実行するかも制御できます。また、グラフを無限に実行するか、決まった反復数またはサイクル数実行できます。

AI エンジン グラフの読み込みおよび実行

AI エンジン グラフは、ブート時に読み込んですぐに実行するか、ホスト PS アプリケーションで読み込むことができます。また、graph.run() host API XRT 呼び出しを使用して、グラフを読み込んだ後にグラフの実行を遅らせることができます。

デフォルトでは、AMD プラットフォーム管理コントローラー (PMC) は PDI からグラフを読み込んで、読み込んだらすぐにグラフを実行します。ただし、v++ --package.defer_aie_run コマンドを使用すると、PS アプリケーションの graph.run() API 呼び出しを使用して、グラフが読み込まれた後にグラフ実行を遅らせることができます。次の表に、運用オプションを示します。

表 1. AI エンジン グラフの運用
無限に実行 ホスト制御
デフォルトでは、グラフが PDI (デバイス バイナリ) でイネーブルになっており、グラフはシステムが終了するまで実行されます。

システムのパッケージの際に v++ --package.defer_aie_run コマンドを指定して、起動時に AI エンジン グラフ アプリケーションが起動しないようにします。

graph.run() を使用して PS アプリケーションからグラフを必要に応じてイネーブルにします。

AI エンジン の実行反復回数

デフォルトでは、AI エンジン グラフ アプリケーションが無期限に実行されます。ただし、限られた反復回数だけ実行させることができます。graph.run(run_iterations) または graph.end(cycles) を使用すると、グラフの実行回数を指定の反復数またはサイクル数だけ実行するよう制限できます。 『AI エンジン カーネルおよびグラフ プログラミング ガイド』 (UG1076)ランタイム グラフ制御 API を参照してください。