複雑性レポートには、Rent 指数、平均ファンアウト、最上位デザインまたは階層セルでの最下位セル タイプの分布が示されます。Rent 指数は、最小カット アルゴリズムを使用してデザインを再帰的に分割した場合のネットリスト パーティションのポート数とセル数の関係を示します。グローバル配置中に配置プログラムにより使用されるアルゴリズムと同様のアルゴリズムにより算出されます。そのため、デザインの階層がグローバル配置中に検出される物理パーティションとよく一致している場合に特に、配置の課題を示す指標として使用できます。
Rent 指数は、Rent の規則により定義されます。
ports = constant x cellsRent
log(ports) = Rent x log(cells) + constant
Rent 指数が大きいデザインは、密に接続されたロジックのグループがほかのグループとも密に接続されていることを示します。これは、配線リソースの使用率が高く、配線の複雑性が高いことを意味します。このレポートに示される Rent 指数は、未配置および未配線のネットリストに対して算出されます。
配置後の Rent 指数は論理パーティションではなく物理パーティションに基づくので、同じデザインでも配置後の Rent 指数は異なる場合があります。配置後の Rent 指数は report_design_analysis コマンドではレポートされないので、デザインが配置された後に密集を解析することをお勧めします。
次のオプションを使用すると、デザイン解析レポートは複雑性モードで生成されます。
- [Report Design Analysis] ダイアログ ボックスの [Options] タブで [Complexity] をオンにする。
-
report_design_analysis
Tcl コマンドを次の表に示すオプションを使用して実行する。表 1. デザイン解析レポートを複雑性モードで生成するオプション Tcl オプション 説明 -complexity
レポートを複雑性モードで強制的に実行します。 -cells <arg>
考慮される階層セルを、指定した階層レベルの下のセルになるように制限します。 -hierarchical_depth <arg>
レポートの対象として考慮される、条件を満たしたセルの下の階層レベル。 -av_fanout_greater_than
階層セル内のネットの最小平均ファンアウト。 -instances_greater_than
階層セルに含まれる必要があるインスタンスの最小数。 -instances_lesser_than
階層セルに含まれる必要があるインスタンスの最大数。 -rent_greater_than
指定された Rent 値を超える階層セルのみをレポートします。