コンパイラ フロー
AMD Vitis™ ソフトウェア プラットフォームは、インポート可能な .xpe ファイルを生成し、AI エンジンの消費電力の見積もりを正確に開始できるようにします。インポートすると、すべてのコンフィギュレーションが入力され、手動入力モードを使用する場合よりも消費電力を正確に見積もることができます。AMD Vitis™ ソフトウェア プラットフォームによって生成された .xpe ファイル (work/report ディレクトリ) がインポートされると、特定のカーネル タイプの [Vector Load] および [Memory R/W Rate] が平均化されます。たとえば、カーネルタイプ INT8 のベクター負荷と R/W レートのコアは、すべて平均化され、1 行に入力されます。インターコネクト負荷は、インポート フローのデフォルト値である 12% にはならず、各 AI エンジン タイルのストリーム使用モードに基づいてツールで計算されます。
AI エンジンのシミュレーション ベースの消費電力見積もり
シミュレーション フローを使用すると、AI エンジンのより正確な消費電力解析を取得できます。AI エンジン シミュレータは、AI エンジンのコンパイラ フローの後に実行できます。AI エンジンのシミュレーション ベースの消費電力見積もりには、次の手順を実行します。
- AI エンジン シミュレータの実行中に .vcd ファイルを生成します。
- vcdanalyze ツールを使用して、次のコマンドでより正確な XPE ファイルを作成します。
- <vcdfile> は、AI エンジン シミュレータから生成された .vcd ファイルです。
- 新たに生成された .xpe ファイルを PDM ツールにインポートすると、AI エンジンの消費電力をより正確に見積もることができます。
- この XPE ファイルのベクター負荷とメモリ R/W レートはより正確です。
AI エンジンの消費電力に基づいてシミュレーションを実行する前に、次の要因を考慮する必要があります。
- 現在、このフローでは VMAC および VMUL などのベクター命令のみがサポートされます。このため、シミュレーション フローは、デザインにベクター命令がある場合にのみ使用する必要があります。AI エンジンにスカラー命令がある (AI エンジンの想定される使用法ではない) 場合、コンパイラのインポート フローを使用することをお勧めします。
- VCD ファイルで vcdanalyze ユーティリティを使用しているときに、XPE 出力を生成するために作業ディレクトリも必要なので、VCD ファイルの場所に移動します。
- 特定のディレクトリに XPE を作成するには、次のコマンドを実行します。
vcdanalyze --vcd <vcdfile> --xpe --xpe-dir <dir_name>
この場合、<dir_name> は、生成される XPE ファイルが想定されるディレクトリ名です。
VCD ファイルの生成および vcdanalyze ツールの詳細は、 『AI エンジン カーネルおよびグラフ プログラミング ガイド』 (UG1076) を参照してください。