Versal HBM - 2024.1 日本語

Power Design Manager ユーザー ガイド (UG1556)

Document ID
UG1556
Release Date
2024-05-30
Version
2024.1 日本語

広帯域幅メモリ (HBM) は、Versal HBM シリーズのデバイスで利用できます。HBM は、最大 3200 Mb/s のデータ レートをサポートします。HBM は、NoC 接続または直接 PHY 接続のいずれかを介してデバイスに接続されます。PL は PHY にバイパスして、ソフト メモリ コントローラーをインプリメントしたり、チップ間インタフェースをサポートしたりできます。バイパス モードの帯域幅は、NoC モードの約半分ほどになります。HBM の設定は、[NoC]、[DDRMC]、[HBMMC] ページで入力します。

HBM の入力は、HBMMC ウィザードから実行できるほか、Vivado の [Report Power] や NoC コンパイラで生成された .xpe ファイルから HBM の設定をインポートすることもできます。

HBMMC ウィザードは、デフォルトでクロックと、1 チャネルあたり 2 つの NoC エンドポイントを入力します。最も正確な HBM および NoC の消費電力見積もりには、Vivado からの NoC コンパイラの .xpe 出力ファイルを使用して、PDM にインポートします。

図 1. Versal HBM ウィザード

HBM ウィザードでは、選択されたデバイスおよび使用済みチャネル数 (メモリ サイズはウィザードで入力された設定から) に基づいて、使用可能なチャネル数とメモリ サイズが表示されます。各 MC は、チェック ボックスをオンにすると設定できます。

[Number of channels to configure with MC 0 / MC 8 values]
MC 0/MC 8 の設定が完了したら、このドロップダウンを使ってほかの MC に MC 0/MC 8 の設定を複製できます。
[Data Rate]
データ レートを MB/s で入力します。このフィールドに使用可能な範囲は 1000-3200 Mb/s です。
[Read/Write (%)]
疑似チャネルのデータ読み出し/書き込みレート。このフィールドの許容範囲は 0 ~ 100 で、読み出し + 書き込みレートは 100% を超えないようにします。ページ ヒットはこれらのレートで計算されます。
[PHY_Active]
HBM チャネル/MC がデザインでイネーブルかどうかに対応します。
スタック リセット
各スタックの下にある Reset Stack to Defaults オプションを使用して、デフォルト値にリセットします。
[HBM Summary and Environment]
HBM デバイスをターゲットにした場合、[HBM Summary and Environment] の表が [Environment] の表の右側にある [Summary] ページに表示されます。この表は、HBM オンチップ消費電力をスタティックとダイナミック消費電力に分けたものです。HBM Tj オーバーライドのオプションがあり、デバイスのジャンクション温度のオーバーライド オプションと同様に動作します。User Override ON を選択した場合、[Environment] の表でデバイスのジャンクション温度がオーバーライドされる場合、入力された HBM のジャンクション温度が強制的にオーバーライドされます。
図 2. Versal の [HBM Environment and Summary] の表