デザインに必要なクロックを入力したら、残りのリソースを見積もる必要があります。リソース ページは、ナビゲーション ペイン ビューの Estimation セクションに表示されます。
図 1.
Power Design Manager リソース
電源/消費電力ヒント: すばやく目的の表を表示するには、> アイコンで各ページを展開し、リストから選択します。たとえば、VCU
をクリックして選択すると、自動的に PS &
VCU タブにジャンプして VCU の表が表示されます。
PDM は、リソースを次のカテゴリに分類します。
- [PS & VCU]
- これは、 Mali™ 400 MP GPU を搭載したクワッド コアの Arm® Cortex-A53 およびデュアル コアの Arm Cortex®-R5F を含む MPSoC Processing Subsystem (PS) を備えた Processing Subsystem を示します。このページでは、VCD (Video Codec Unit) およびシステム モニターを設定できます。VCU ブロックは、この PDM リリースでは K26 デバイスのみをサポートしています。
- クロック
- [Clock] ページには、クロック ネットワークおよび関連するクロック生成回路の消費電力の見積りが記載されます。PDM では、任意のクロック周波数仕様ではなく、明示的なクロックが使用されます。ほかのシートで使用する前に、Clocking Wizard を使用して各クロックを定義する必要があります。明示的なクロックには、いくつかの設定は必要ですが、次のような利点があります。
- 識別しやすさ
- 固有のクロック名を使用することで、ほかのクロック、特に周波数が同一のクロックと区別できます。
- 使いやすさ
- クロック定義を変更すると、そのクロックが使用されているすべてのシートで変更が反映されます。
- 一貫性
- クロックのファンアウトは、使用されるすべてのページから自動的に累積されるため、Clock シートで一貫したクロック ネットワーク消費電力見積もりが得られます。
- [Voltage & Current Requirements]
- この表には、キャリア カードのすべての電源レール要件がリストされます。電流と電圧の両方の要件が指定されます。ヒント: Kria の見積もりでは、一般的な消費電力の見積もりとは異なり、MPSoC レールが表示されます。SOM には電源が事前に接続されているため、PDM には必要な入力が表示されるだけです。PDM には、消費電力見積もりが K26 SOM 電源供給の現在の制限を超えないようにするための DRC もあります。
- [Environment]
- ユーザーは、ジャンクション温度を固定値に強制するか、熱ソリューション (熱シミュレーションから取得) の最大周囲および有効 ThetaJA を指定できます。推奨: 熱シミュレーションから ThetaJA を取得するまでは、ワースト ケースのジャンクション温度を使用する必要があります。詳細は、 『Kria K26 SOM 熱設計ガイド』 (UG1090) を参照してください。
- [Thermal Loading]
- この表は、デバイスで消費された電力を示します。Kria の場合、SOM で使用可能な DDR、電源レギュレータ、およびブート デバイスなど、その他の外部ペリフェラルも表示されます。[Thermal Loading] の表の値は、サードパーティの熱シミュレーションへの入力として使用する必要があります。図 2. K26 SOM Flotherm のコンパクト モデル
- [Logic]
- このページでは、ロジック リソースの使用率とトグル レートを入力できます。使用可能な K26 SOM とサポートされている Versal デバイスのリソースの数と使用率が [Utilization] の表に表示されます。図 3. [Logic]
- [Block RAM and UltraRAM]
- ブロック RAM と URAM の使用率を入力できます。
- [DSP]
- ここには、DSP ブロックの使用率とクロック レート、および予期されるトグル レートを入力できます。
- [I/O]
- [I/O] ページには、プロセッシング サブシステム (DDR4、PSMIO、および GTR) と PL (PL IO および GTH) の両方から使用可能なすべてインターフェイスがリストされます。Power Summary &
Utilization の表は、デザインが K26 SOM の制限内に収まるように、Kria K26 SOM と 2 x 240 ピン コネクタに基づいて使用可能なインターフェイスを示します。図 4. [I/O Power Summary and Usage]
プログラマブル ロジック (PL) I/O では、Kria K26 SOM により 6 つのバンク (3 つの HD (High Density) バンクと 3 つの HP (High Performance)) にアクセスできます。PDM では、これらの各バンクの VCCO 電圧と、選択した VCCO 電圧に対応するサポートされる I/O 規格の両方を選択できます。
図 5. IO のプログラマブル ロジック
前の画像は、HDC VCCO に入力された 1.8V に基づいて、1.8V IOSTANDARD のみを選択できることを示しています。PL I/O 用に見積もられた消費電力は、ユーザーがこれらの VCCO を提供する必要があるため、キャリア カードの電流および電圧要件としても反映されます。VCCO 電圧範囲も表示されます。
図 6. 電圧および電流の要件
- [Hard IP Blocks]
- このページでは、PCIe 設定を定義できます。図 7. PCIe ブロックの消費電力見積り電源/消費電力ヒント: ドロップダウンで選択可能なオプションの場合、セルで Delete キーを 2 回押すと、デフォルトの状態にリセットされます。