クロックが SLR をまたぐ場合は GT 列を回避する - 2023.2 日本語

Versal アダプティブ SoC ハードウェア、IP、およびプラットフォーム開発設計手法ガイド (UG1387)

Document ID
UG1387
Release Date
2023-11-15
Version
2023.2 日本語

SLR 境界をまたぐ GT 列を経由するクロック配線では、垂直 NoC 列を経由する同じクロック配線とクロック範囲と比較して、サポートされる Fmax が低くなります。SLR 境界をまたいで広がるクロック ネットワークの場合、GT 列ではなく、垂直 NoC 列の 1 つにクロック ルートを割り当てることでパフォーマンスを向上させることができます。次の例では、クロック領域 X9Y4 の BUFG_GT がクロック列 X6、X7、X8、および X9 のクロック ロードを駆動しています。左側のクロック ルート X9Y4 では、GT クロック列で SLR 境界をまたいだ垂直方向の分配となるため、Fmax は低くなります。右側のクロック ルート X7Y4 では、垂直 NoC 列で SLR 境界をまたいでいるため、Fmax が向上します。USER_CLOCK_ROOT プロパティを使用すると、垂直 NoC 列にクロック ルートを割り当てることができます。

set_property USER_CLOCK_ROOT X7Y4 [get_nets -of [get_pins BUFG_GT_inst/O]]
図 1. 垂直 NoC 列と GT 列のクロック ルートの比較