トランシーバー RX のデータパスには、PCS で使用される 2 つの内部パラレル クロック ドメイン(PMA パラレル クロック ドメイン (PHYCLK) および RXUSRCLK ドメイン) があります。データを受信する場合は、PMA パラレル レートと RXUSRCLK レートが近似し、2 つのドメイン間の位相差をなくす必要があります。次の図に、2 つのパラレル クロック ドメイン (PHYCLK および RXUSRCLK.) を示します。
図 1. RX クロック ドメイン
GTY トランシーバーには、PHYCLK ドメインと RXUSRCLK ドメイン間の位相差をなくすため、RX バッファーが内蔵されています。RX バッファーの位置は、上図を参照してください。また、RX バッファーをバイパスする場合は、トランシーバーからのリカバリ クロックを使用して RXUSRCLK を駆動し、その位相を PHYCLK と一致するよう調整することで、2 つのドメインの位相を一致させることも可能です (RX バッファーのバイパス 参照)。次の表に、各方法の長所および短所を示します。
RX バッファー | RX 位相アライメント | |
---|---|---|
使いやすさ | 可能な限り RX バッファーをデフォルトで使用することを推奨。動作が堅牢で扱いやすい。 | 追加ロジックやクロック ソースに追加制約が必要な高度な機能。RXUSRCLK を駆動するための CH*_RXOUTCLK のソースとして、RXOUTCLKSEL で RX リカバリ クロックを選択する必要がある。 |
クロッキング オプション | RX リカバリ クロックまたはローカル クロック (クロック コレクションあり) を使用可能。 | RX リカバリ クロックの使用が必須。 |
初期化 | バッファーがリセットされる前に、すべてのクロックが安定するまで待機する必要があります。 | RX 位相および遅延調整を実行する前に、全クロックが安定するまで待機する必要がある。 |
レイテンシ | クロック コレクションおよびチャネル ボンディングなど、使用する機能によって異なる。 | 位相アライメント回路では、RX データパス上で使用するレジスタ数が少ないため、より短く確定的なレイテンシとなる。 |
RXUSRCLK のジッターの影響 | RXUSRCLK のジッターの影響は受けない。 | RXUSRCLK のジッターの影響を受ける。 |