各 BDC には、マスターとスレーブの接続に使用可能なアドレス指定可能な空間があります。DFX BDC 境界アパーチャは、手動で指定するか、IP インテグレーターで自動的に推論されるようにできます。
- Auto
- BDC のすべてのデザイン ソースに基づいてアパーチャを自動的に推論させます。RM の境界に手動でアパーチャが指定されている場合は、これらがコンテナーの BDC アパーチャの計算に使用されます。指定されていない場合は、子の境界割り当てが計算に使用されます。これは、ボトムアップ方式またはトップダウン方式のどちらでも実行されます。
スタティック デザインが既に特定の自動計算アパーチャを使用してインプリメントされている場合、BDC に新しい RM ソースを追加すると、IP インテグレーターでこれらのアパーチャが再計算されます。計算されたアパーチャが以前に計算されたアパーチャと異なる場合、スタティック領域の結果は最新でなくなり、再インプリメントする必要があります。
- Manual
- 子のアパーチャ (手動指定または子のアドレス割り当てから取得) は、手動で指定されたアパーチャに対して検証されます。互換性がない場合は、DRC でレポートされます。
BDC の [Create Reconfigurable Module] コマンドを使用して作成した新しい RM には、BDC で指定されたアパーチャが使用されます。これは、トップダウン フローにより関係します。
[Save Block Design As] には [Freeze the boundary] オプションが追加されており、現在の BD (通常デフォルトの RM ソース) からアパーチャと残りの境界をコピーして固定できます。ボトムアップ フローでは、これにより、新しく作成された RM が常に BDC 境界に一致するようになります。
すべての RM アドレスが最上位ブロック デザインのアドレス空間に収まるように、DFX デザインでは常に手動アパーチャを使用してください。DFX デザインで手動アパーチャが使用されていない場合は、Vivado ツールで警告が表示されます。
ブロック デザインの検証には validate_bd_design -assign_dfx_addressing を使用します。assign_dfx_addressing オプションは、DFX ブロック内の RM 間でアドレス指定を統合するために使用されるオプション値です。この引数により、すべての RM が最上位のコンテキストでアクティブになり、RM が最上位にフィットするようにアドレスが再度割り当てられます。手動アパーチャは、RM アドレスの変更方法に関するフラグをガイドします。
同じネットワークを通過するインターフェイス上のアパーチャを重複させることはできません。理由は、これらのインターフェイスに接続された SmartConnect と NoC インスタンスをエラボレートできないからです。複数の RP デザインに自動アパーチャを使用する場合は、2 のべき乗と最低 64K の要件を満たすように、Vivado ツールでアドレス指定を調整する必要があるため、IP インテグレーターで重複エラーが発生する可能性があります。
単一の配線ブリッジ IP (SmartConnect や NoC IP など) のみを使用する DFX BDC は避けてください。スタティック マスターとスタティック スレーブとをデザインの最上位レベルの RM で切り替える場合に発生する可能性のある配線の変更はサポートされていません。マスターはスレーブとの通信方法を知っている必要があるのですが、スレーブが 2 つの異なるアドレスにある可能性が出てくるためです。DRC は、RM にパススルー ブリッジ IP だけが含まれている場合に発生します。次に例を示します。
[BD 41-2913] The assignment from address space '/versal_cips_0/FPD_CCI_NOC_0' at '0x201_0000_0000 [ 64K ]' to slave segment '/axi_gpio_0/S_AXI/Reg' passes through a BDC with routing bridge IP '/rp1/axi_gpio_0_smc'. This path is highly discouraged since changing the BDC variant can cause routing of two different assignments between the same static address space and static slave, which is not supported by most routing bridge IPs. Please consider modifying the design to avoid using BDCs which contain only routing bridge IPs.