Versal デバイスの DFX デザインには、2 つのリコンフィギャラブル パーティション (RP) を含むデザインでの Pblock の範囲に関して、独自の課題があります。HSR クロック領域内のほかの範囲のサイトに基づいて自動的に範囲設定される BLI タイルのアライメントにより、配置および配線フットプリントが、該当の Pblock 矩形に対して当初意図されたよりも遠くまで広がる可能性があります。フットプリントが拡張されると、Pblock がオーバーラップしてしまうことがあります。
このため、HSR Pblock の短形に必要なサイトだけを範囲指定することをお勧めします。次の図は、この違いを示しています。本来、HSR リソースはクロック領域全体を指定して Pblock に追加されます。pblock_rp0
Pblock の外側で緑でハイライトされたサイトが自動的に配置フットプリントに取り込まれます。配線フットプリントを表示するには、get_dfx_footprint -place -of_objects <rm cell inst
name>
コマンドを使用します。次に例を示します。
resize_pblock [get_pblocks pblock_rp0] -add {CLOCKREGION_X6Y0:CLOCKREGION_X6Y0}
この例の場合、MMCM と接続されたバッファー サイトのみを必要とする MMCM が存在します。デザイン内の I/O はスタティック バンクに制約付けられているため、IOB、XPHY、XPIOLOGIC などの HSR クロック領域内のサイトは必要ありません。この Pblock は、クロック領域の全範囲を削除して、必要なサイトのみを範囲とするように調整できます。次に例を示します。
resize_pblock [get_pblocks pblock_rp0] -remove {CLOCKREGION_X6Y0:CLOCKREGION_X6Y0}
resize_pblock [get_pblocks pblock_rp0] -add {BUFGCE_X6Y0:BUFGCE_X6Y23}
resize_pblock [get_pblocks pblock_rp0] -add {BUFGCTRL_X6Y0:BUFGCTRL_X6Y7}
resize_pblock [get_pblocks pblock_rp0] -add {MMCM_X6Y0:MMCM_X6Y0}
調整された Pblock の範囲は、より小さな配置フットプリント (次の図で青くハイライト) になります。このようにフットプリントを小さくすることで、2 つ目の RP Pblock とオーバーラップしてしまう可能性を低くできます。