XP IOB でサポートされるシングルエンド規格

Versal アダプティブ SoC SelectIO リソース アーキテクチャ マニュアル (AM010)

Document ID
AM010
Release Date
2024-03-18
Revision
1.5 日本語

LVCMOS および LVDCI

低電圧 CMOS (LVCMOS) は CMOS トランジスタを使用して実装されている規格で、広く利用されています。LVDCI 規格は出力インピーダンスがキャリブレーションされた LVCMOS レシーバーで、LVCMOS 出力インピーダンスは DRIVE 設定で定義します。XP IOB では、LVCMOS12 (1.2V)、LVCMOS15 (1.5V)、および LVDCI_15 (1.5V) がサポートされます。
表 1. LVCMOS15 I/O プリミティブで使用可能な属性
属性 IBUF/IBUFE3 OBUF/OBUFT/IOBUF/IOBUFE3
許容値 デフォルト 許容値 デフォルト
IOSTANDARD LVCMOS15 LVCMOS15
DRIVE N/A 2、4、6、8、12 12
SLEW N/A FAST、MEDIUM、SLOW SLOW
表 2. LVCMOS12 I/O プリミティブで使用可能な属性
属性 IBUF/IBUFE3 OBUF/OBUFT/IOBUF/IOBUFE3
許容値 デフォルト 許容値 デフォルト
IOSTANDARD LVCMOS12 LVCMOS12
DRIVE N/A 2、4、6、8 8
SLEW N/A FAST、MEDIUM、SLOW SLOW
表 3. LVDCI_15 I/O プリミティブで使用可能な属性
属性 IBUF/IBUFE3 OBUF/OBUFT/IOBUF/IOBUFE3
許容値 デフォルト 許容値 デフォルト
IOSTANDARD LVDCI_15 LVDCI_15
OUTPUT_IMPEDANCE N/A RDRV_48_48
SLEW N/A FAST、MEDIUM、SLOW SLOW

LVSTL および HSUL

低電圧振幅終端ロジック (LVSTL_11 と LVSTL06_12) および高速未終端ロジック (HSUL_12) 規格は、低消費電力のメモリ インターフェイスに最適化されています。LVSTL06_12 は LVSTL06 インターフェイスと互換性がありますが、1.2V で動作します。
表 4. LVSTL_11 および LVSTL06_12 I/O プリミティブで使用可能な属性
属性 IBUF/IBUFE3 OBUF/OBUFT IOBUF/IOBUFE3
許容値 デフォルト 許容値 デフォルト 許容値 デフォルト
IOSTANDARD LVSTL_11、LVSTL06_12 LVSTL_11、LVSTL06_12 LVSTL_11、LVSTL06_12
SLEW N/A FAST、MEDIUM、SLOW SLOW FAST、MEDIUM、SLOW SLOW
OUTPUT_IMPEDANCE N/A RDRV_40_40、RDRV_48_48 (LVSTL_11 のみ)、RDRV_60_60、RTT_NONE RDRV_40_40 RDRV_40_40、RDRV_48_48 (LVSTL_11 のみ)、RDRV_60_60、RTT_NONE RDRV_40_40
ODT RTT_40、RTT_48 (LVSTL_11 のみ)、RTT_60 RTT_40 N/A RTT_40、RTT_48 (LVSTL_11 のみ)、RTT_60 RTT_40
VOH (LVSTL_11 のみ) N/A 50 50 50 50
PRE_EMPHASIS N/A   RDRV_240 (LVSTL_11 のみ)、RDRV_NONE RDRV_NONE
EQUALIZATION EQ_LEVEL0、EQ_LEVEL1、EQ_LEVEL2、EQ_LEVEL3、EQ_LEVEL4、EQ_NONE EQ_NONE N/A EQ_LEVEL0、EQ_LEVEL1、EQ_LEVEL2、EQ_LEVEL3、EQ_LEVEL4、EQ_NONE EQ_NONE
表 5. HSUL_12 I/O プリミティブで使用可能な属性
属性 IBUF/IBUFE3 OBUF/OBUFT IOBUF/IOBUFE3
許容値 デフォルト 許容値 デフォルト 許容値 デフォルト
IOSTANDARD HSUL_12 HSUL_12 HSUL_12
SLEW N/A FAST、MEDIUM、SLOW SLOW FAST、MEDIUM、SLOW SLOW
OUTPUT_IMPEDANCE N/A RDRV_40_40、RDRV_48_48、RDRV_60_60 RDRV_48_48 RDRV_40_40、RDRV_48_48、RDRV_60_60 RDRV_48_48
ODT RTT_120、RTT_240 RTT_120 N/A RTT_120、RTT_240 RTT_120

HSTL および HSLVDCI

高速トランシーバー ロジック (HSTL) 規格の HSTL_I (1.5V) と HSTL_I_12 (1.2V) は、汎用高速バスに使用します。主に高速メモリ インターフェイスに使用されるこれらの規格では、HSLVDCI_15 (1.5V) 規格と同じレシーバーを使用します。HSTL 規格ではレシーバー側に分割終端が必要ですが、HSLVDCI_15 規格は制御されたキャリブレーション済みインピーダンス ドライバーを使用するため不要です。

表 6. HSTL_I および HSTL_I_12 I/O プリミティブで使用可能な属性
属性 IBUF/IBUFE3 OBUF/OBUFT IOBUF/IOBUFE3
許容値 デフォルト 許容値 デフォルト 許容値 デフォルト
IOSTANDARD HSTL_I、HSTL_I_12 HSTL_I、HSTL_I_12 HSTL_I、HSTL_I_12
ODT RTT_40、RTT_48、RTT_60 RTT_48 N/A RTT_40、RTT_48、RTT_60 RTT_48
OUTPUT_IMPEDANCE N/A RDRV_40_40、RDRV_48_48、RDRV_60_60 RDRV_48_48 RDRV_40_40、RDRV_48_48、RDRV_60_60 RDRV_48_48
SLEW N/A FAST、MEDIUM、SLOW SLOW FAST、MEDIUM、SLOW SLOW
表 7. HSLVDCI_15 I/O プリミティブで使用可能な属性
属性 IBUF/IBUFE3 OBUF/OBUFT IOBUF/IOBUFE3
許容値 デフォルト 許容値 デフォルト 許容値 デフォルト
IOSTANDARD HSLVDCI_15 HSLVDCI_15 HSLVDCI_15
SLEW N/A FAST、MEDIUM、SLOW SLOW FAST、MEDIUM、SLOW SLOW

POD

擬似オープン ドレイン (POD) 規格の POD12 (1.2V) および POD10 (1.0V) は、DDR4 アプリケーションを対象としています。
表 8. POD10 および POD12 I/O プリミティブで使用可能な属性
属性 IBUF/IBUFE3 OBUF/OBUFT IOBUF/IOBUFE3
許容値 デフォルト 許容値 デフォルト 許容値 デフォルト
IOSTANDARD POD10、POD12 POD10、POD12 POD10、POD12、
SLEW N/A FAST、MEDIUM、SLOW SLOW FAST、MEDIUM、SLOW SLOW
OUTPUT_IMPEDANCE N/A RDRV_40_40、RDRV_48_48、RDRV_60_60 RDRV_40_40 RDRV_40_40、RDRV_48_48、RDRV_60_60 RDRV_40_40
ODT RTT_40、RTT_48、RTT_60 RTT_40 N/A RTT_40、RTT_48、RTT_60 RTT_40
PRE_EMPHASIS N/A RDRV_240、RDRV_NONE RDRV_NONE RDRV_240、RDRV_NONE RDRV_NONE
EQUALIZATION (POD12 のみ) EQ_LEVEL0、EQ_LEVEL1、EQ_LEVEL2、EQ_LEVEL3、EQ_LEVEL4、EQ_NONE EQ_NONE   N/A N/A

SSTL

スタブ直列終端ロジック (SSTL) I/O 規格の 1.5V (SSTL15) および 1.35V (SSTL135) は、汎用メモリ バスに使用されます。SSTL15 は、JEDEC 規格の JESD79-3E で大まかに定義されている (名称は未定義)、DDR3 SDRAM インターフェイス向けの規格です。SSTL135 は、JEDEC 規格の JESD79-3-1 で大まかに定義されている (名称は未定義)、DDR3L SDRAM インターフェイス向けの規格です。XPIO バンクでは、1.5V のバンク電圧によって電源供給されながら、SSTL15 IOSTANDARD を VOH 属性値 80 で使用して 1.8V SSTL レシーバーを駆動できます。外部終端を使用し、VREF レベルを変更することで (XP IOB の内部 VREF 参照)、レシーバーは 1.8V SSTL の受信しきい値 (0.9V) を受け入れることができます。1.8V SSTL とインターフェイスする場合、外部信号が、1.5V バンクに関する Versal アダプティブ SoC データシート のレシーバー仕様に違反しないように注意する必要があります。
表 9. SSTL15、SSTL135 および SSTL12 I/O プリミティブで使用可能な属性
属性 IBUF/IBUFE3 OBUF/OBUFT IOBUF/IOBUFE3
許容値 デフォルト 許容値 デフォルト 許容値 デフォルト
IOSTANDARD SSTL15、SSTL135、SSTL12 SSTL15、SSTL135、SSTL12 SSTL15、SSTL135、SSTL12
SLEW N/A FAST、MEDIUM、SLOW SLOW FAST、MEDIUM、SLOW SLOW
OUTPUT_IMPEDANCE N/A RDRV_40_40、RDRV_48_48、RDRV_60_60 RDRV_40_40 RDRV_40_40、RDRV_48_48、RDRV_60_60 RDRV_40_40
ODT RTT_40、RTT_48、RTT_60 RTT_40 N/A RTT_40、RTT_48、RTT_60 RTT_40
VOH (SSTL15 のみ) N/A N/A 75、80 75 N/A N/A

UNDEFINED (IOSTANDARD のデフォルト値)

IOSTANDARD をユーザーが定義しない場合、IOSTANDARD にはデフォルト値の UNDEFINED が割り当てられます。Versal デバイス デザインのインプリメンテーションを完成させるには、IOSTANDARD をデフォルト値ではなく、このセクションで説明した有効な I/O 規格のいずれかに設定する必要があります。UNDEFINED 規格は、デザインのインプリメンテーションの初期段階を完成させるためのプレースホルダーとして使用します。