手順 8: カーソル、マーカーの使用および時間の計測 - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite チュートリアル: ロジック シミュレーション (UG937)

Document ID
UG937
Release Date
2023-11-01
Version
2023.2 日本語
デザインの最上位に使用されている有限ステート マシン (U_FSM) モジュールは、SineGen ブロックの特定出力に対し、3 つの異なる正弦波セレクト信号を生成します。マーカーを使用すると、これらの波形をハイライトして見やすくできます。
  1. 波形ウィンドウで /testbench/dut/sineSel[1:0] 信号を選択します。
  2. 波形ウィンドウのサイドバーで Go to Time 0 ボタン をクリックします。

    現在のマーカーがシミュレーション実行の始点に移動します。

  3. [General] タブで Snap to Transition チェック ボックスをオンにして、カーソルを遷移エッジに合わせます。
  4. 波形ウィンドウのサイドバーで Next Transition ボタン をクリックします。

    現在のマーカーが選択されている sineSel[1:0] 信号の 3.5225 マイクロ秒の位置にある最初の値に移動します。

  5. Add Marker ボタン をクリックします。
  6. sineSel 信号での遷移をすべて検索し、各遷移にマーカーを追加します。

    sineSel の遷移を特定するマーカーを付けると、波形ウィンドウは次の図のようになるはずです。前に確認したように、sinSel 信号の値が 0 のとき、低周波数信号は間違っています。

    メインの波形ウィンドウのカーソルを使用して、異なるシミュレーション時間にナビゲートしたり、値が変化した時点を確認したりすることもできます。次の手順では、sineSel が 0 のとき、出力信号 sine[19:0] のステータスを確認し、間違った動作がどこで始まっているのかを特定するため、このカーソルを使用して波形ウィンドウを拡大表示します。低周波数波形制御の時間を計測するために、このカーソルを使用することもできます。



    ヒント: デフォルトでは、波形ウィンドウに表示される時間単位はマイクロ秒です。ただし、シミュレーション実行中に、または現在のシミュレーション時間を変更する場合は、必要な時間単位に変更することが可能で、波形ウィンドウはそれに合わせて調整されます。
  7. 波形ウィンドウで Go to Time 0 ボタン をクリックしてから [Zoom in] ボタン をクリックします。この作業を繰り返して、シミュレーション実行の冒頭にズームインします。
  8. Low にアサートされているリセット信号を確認できるまで、必要に応じて波形ウィンドウにズームインすると、クロック信号 sys_clk_p および sys_clk_n が次の図のような状態で確認できます。

    カーソルを置いた場所を中心に波形ウィンドウがズームインまたはズームアウトします。

  9. 波形の特定時間または時点をクリックして、メインの波形ウィンドウのカーソルをそこへ配置します。

    メインのカーソルをクリックして、それを特定の時間にドラッグすることもできます。

  10. 0 が初期出力またはデフォルトの FSM 出力なので、次の図のように、リセットが Low にアサートされた後、102.5 ns で、カーソルを sys_clk_p の最初の posedge に移動させます。

    波形ウィンドウを使用して、タイムラインの 2 点間の時間を計測します。

  11. Add Marker ボタン をクリックして、102.5 ns の時点にマーカーを設定します。
  12. クリックしてマーカーを選択します。

    波形の [Settings] の [General] タブにある [Floating Ruler] オプションを使用すると、波形ウィンドウの下部にルーラーが表示され、2 点間の時間を計測するのに便利です。このルーラーを使用して、sineSel 制御信号の時間、およびフレーム内のそれに対応する output_sine[19:0] の値を計測します。

    マーカーを選択すると、波形ウィンドウの下部にフローティング ルーラーが表示され、選択したマーカー位置の時間が 0 になります。タイムラインに沿ってカーソルを移動させると、ルーラーを使用してカーソルとマーカーとの間の時間を計測できます。

    ヒント: マーカーを選択するときにルーラーが表示されない場合は、波形の [Settings] の [General] タブで [Floating Ruler] チェック ボックスをオンにします。


    カーソルはタイムラインに沿ってさまざまな方法で動かすことができます。波形ウィンドウ下部にある水平方向のスクロール バーを使用してスクロールできます。カーソルの位置を必要に応じて変更可能です。タイムラインをさらに広げて確認する場合はズームアウト、タイムライン全体を表示させる場合はズームフィット、詳細を確認する場合はズームインします。

  13. 波形ウィンドウの信号リストから sineSel を選択し、[Next Transition] コマンドを使用して、特定の遷移に移動します。

    上の図に示すように、FSM が低周波数出力を選択した時間は 3.420 ns とルーラーに表示されます。