Versal デバイスを使用したシステムの設計プランニングの最初の手順は、アプリケーションのマッピングです。アプリケーションのマッピングでは、パフォーマンス、レイテンシ、およびシステム コストの要件に基づいて、システムのさまざまな部分をアダプティブ SoC ハードウェアにマップします。
たとえば、エンベデッド アプリケーションは通常、演算負荷の高い処理を実行するアクセラレータ ブロック、データ格納用の DRAM、DRAM からアクセラレータ ハードウェアへのデータ転送用のインターコネクト スイッチ、高速中間アクセス用のオンチップ メモリ、データフローの制御と演算負荷の小さいタスクを実行するエンベデッド プロセッサで構成されます。データセンター アプリケーションは通常、ホストからカード DRAM へのデータ転送用の PCIe® ベースのインターフェイス、インターコネクト スイッチ、演算負荷の高い機能を処理するアクセラレータ ブロック、高速アクセラレータ アクセス用のオンチップ メモリ、Versal デバイス内のデータ転送の制御、演算負荷の小さい機能の実行、およびホスト プロセッサとの通信の管理用のエンベデッド プロセッサ コアで構成されます。
アプリケーションをマップする際は、どの Versal デバイス シリーズが自分のシステム アプリケーションに最適かを検討してください。
- Versal プライム、プレミアム および HBM シリーズ
- Versal プライム、プレミアム、および HBM シリーズは、デジタル シグナル プロセッサ (DSP) エンジン、プログラマブル ロジック (PL)、ネットワーク オン チップ (NoC)、PCIe インターフェイス、およびプロセッシング サブシステムを搭載しています。
- Versal AI コア、AI エッジ、および プレミアム シリーズ
- Versal AI コア シリーズ、AI エッジ シリーズ、および Versal プレミアム VP2502 および VP2802 デバイスは、適応型 AI エンジンと、DSP エンジン、PL、NoC、PCIe インターフェイス、およびプロセッシング サブシステムを搭載しています。
たとえば、演算負荷の高いアクセラレータ機能は、計算量、消費電力、およびレイテンシの要件に基づいて、DSP エンジンまたは AI エンジンにマップできます。演算負荷が高く、複数の並列処理を必要とする機能には、AI エンジンを推奨します。演算負荷が小さく、レイテンシが重要な機能には、DSP エンジンを推奨します。
デザインに最適なマッピング手法については、GitHub リポジトリから入手できる次のチュートリアルを参照してください。