–-vivado.XXX
オプションは、Vivado ツールを制御するプロパティとパラメーターを設定します。たとえば、最適化、配置、およびタイミングを設定したり、出力するレポートを指定したりできます。
重要: これらのオプションを最大限に活用するため、Vivado Design Suite の使用方法をよく理解しておいてください。詳細は、
『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: インプリメンテーション』 (UG904) を参照してください。
--vivado.param
--vivado.param <arg>
FPGA のバイナリ (xclbin) の合成およびインプリメンテーションに使用する Vivado Design Suite のパラメーターを指定します。
--vivado.prop
--vivado.prop <arg>
FPGA のバイナリ (xclbin) の合成およびインプリメンテーションに使用する Vivado Design Suite のプロパティを指定します。
プロパティ名 | 有効な値 | 説明 |
---|---|---|
vivado.prop
<object_type>.<object_name>.<prop_name>
|
データ型: さまざま |
Vivado ハードウェア コンパイル フローで使用されるプロパティを指定できます。
例:
|
たとえば、コマンド ラインからは次のように実行します。
v++ --link --vivado.prop run.impl_1.STEPS.PHYS_OPT_DESIGN.IS_ENABLED=true
--vivado.prop run.impl_1.STEPS.PHYS_OPT_DESIGN.ARGS.DIRECTIVE=Explore
--vivado.prop run.impl_1.STEPS.PLACE_DESIGN.TCL.PRE=/…/xxx.tcl
上記の例の場合、Vivado インプリメンテーション プロセスでオプションの PHYS_OPT_DESIGN 段階をイネーブルにし、それに
Explore
指示子を設定し、PLACE_DESIGN 段階よりも前に実行する Tcl スクリプトを指定しています。 ヒント:
Vivado ツールの FPGA 合成およびインプリメンテーション結果の管理 で説明するように、Vivado 合成およびインプリメンテーション プロセスには、その段階よりも前に実行する Tcl プリスクリプトと後に実行する Tcl ポスト スクリプトを指定できます。これにより、さまざまな段階の前後に Tcl コマンドのプリプロセスとポストプロセスを挿入して、ビルド プロセスをカスタマイズできます。これらのスクリプトは、上記の例のように指定できます。
これらのオプションは、コンフィギュレーション ファイルの
[vivado]
セクション ヘッドの下で次のフォーマットを使用して指定できます。[vivado]
prop=run.impl_1.STEPS.PHYS_OPT_DESIGN.IS_ENABLED=true
prop=run.impl_1.STEPS.PHYS_OPT_DESIGN.ARGS.DIRECTIVE=Explore
prop=run.impl_1.STEPS.PLACE_DESIGN.TCL.PRE=/…/xxx.tcl
重要:
Vivado プロパティの中には、MORE OPTIONS など、名前にスペースを含むものもあります。Tcl 構文ではこれらのプロパティを波かっこ { } で囲む必要があります。ただし、
--vivado
オプションの波かっこの使用方法には注意が必要です。プロパティ名の一部ではなく、全体を囲む必要があります。正しい使用方法は、次のようになります。--vivado_prop run.impl_1.{STEPS.PLACE_DESIGN.ARGS.MORE OPTIONS}={-fanout_opt}
次のように指定してしまうと、ビルド プロセス中にエラーになります。
--vivado_prop run.impl_1.STEPS.PLACE_DESIGN.ARGS.{MORE OPTIONS}={-fanout_opt}