Vitis 統合設計環境
AMD Vitis™ 統合設計環境 (IDE) は、Versal デバイスを含む AMD デバイスのターゲット システム プログラムに使用できます。1 つおよび複数の AI エンジン カーネル アプリケーションの開発をサポートします。このツールには、次の機能があります。
- 最適化された C/C++ コンパイラ: カーネルおよびグラフ コードをコンパイルし、必要な接続、配置、チェックを実行して、デバイス上で適切に機能するようにします。
- 高速論理シミュレータ: デザインのエラーを特定するのに便利です。このシミュレータは、反復実行が高速で、データの可視化に優れているので、AI エンジン デザインをテスト、デバッグ、および検証するのに理想的です。
- サイクル近似シミュレータ: AI エンジン アレイのタイミングとリソースをモデル化し、NoC、DDR メモリにはトランザクション レベルの SystemC モデルを使用します。これにより、AI エンジン アプリケーションのパフォーマンス解析を簡単に実行でき、AI エンジン リソースの使用をサイクル近似のタイミング情報を使用して正確に見積もることができます。
- 高度なデバッグ環境: シミュレーション環境およびハードウェア環境の両方で使用できます。[Variables] ビュー、[Disassembly] ビュー、[Memory] ビュー、[Registers] ビュー、[Pipeline] ビューなどのビューがあります。
Vitis コマンド ライン ツール
ビルド、シミュレーション、出力ファイルおよびレポートの生成を実行するコマンド ライン ツールがあります。
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aiecompiler
はカーネルおよびグラフ コードを ELF ファイルにコンパイルし、これらは AI エンジン プロセッサで実行されます。 -
aiesimulator
と x86simulator はそれぞれ、サイクル近似シミュレーションおよび論理シミュレーション用のツールです。 - Arm® コアのクロス コンパイラは、PS コードのコンパイル用提供されています。
- Vitis コンパイラは、システム全体を統合するためのシステム コンパイルおよびリンク ツールです。
- Vitis IDE は、コマンド ライン ツールで生成された出力ファイルおよびレポートを表示して解析するために使用できます。
デザイン フローおよびツールの使用方法については、 『AI エンジン ツールおよびフロー ユーザー ガイド』 (UG1076) を参照してください。