プロジェクト モードでは、Vivado Design Suite でデザイン run を使用し、デザインのステートを管理することにより、合成およびインプリメンテーションの詳細が管理されます。したがって、プロジェクトベースのデザインで合成およびインプリメンテーションを実行するには、launch_runs
コマンドを使用できます。
- Tcl スクリプトに次の行を追加します。
launch_runs synth_1
デフォルトで、synth_1 という名前の合成 run が各プロジェクトに作成されます。
create_run
コマンドを使用して新しい run を手動で作成したり、set_property
コマンドを使用して run のプロパティを設定したりもできます。run の作成および設定の詳細は、 『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: デザイン フローの概要』 (UG892) を参照してください。合成 run が完了したら、インプリメンテーション run を起動できます。ただ、インプリメンテーション run は合成 run の終了に依存しているので、
wait_on_run
コマンドを使用して、合成が完了するまで Tcl スクリプトを待機させる必要があります。 - スクリプトに次の 2 行を追加します。
wait_on_run synth_1 launch_runs impl_1 -to_step write_bitstream
合成 run (synth_1) が完了すると、インプリメンテーション run (impl_1) が開始します。インプリメンテーションには複数のステップがあり、まずネットリスト最適化が開始し、配置配線が実行されますが、AMD FPGA のビットストリーム生成も含めることができます。
Tcl スクリプトに追加した
-to_step
オプションは、インプリメンテーションにビットストリーム生成のステップも含められることを示してします。デフォルトでは、インプリメンテーションにこのステップは含まれていません。詳細は、 『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: インプリメンテーション』 (UG904) を参照してください。ヒント: または、write_bitsteam
コマンドを使用します。この場合、まずはopen_run
コマンドでインプリメンテーション run を開いておく必要があります。インプリメンテーションを開始する前に合成が完了するのを待機したように、インプリメンテーションが完了するまで、レポート生成や Tcl スクリプトの終了を待ちます。
- インプリメンテーション run が完了するまで Tcl スクリプトを待機させるため、
wait_on_run
コマンドをスクリプトに追加します。wait_on_run impl_1
これで、インプリメンテーション run が完了するまでスクリプトは待機します。