PS-PMC - 2022.1 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: 消費電力解析および最適化 (UG907)

Document ID
UG907
Release Date
2022-04-26
Version
2022.1 日本語

Versal® デバイスには、Control Interfaces and Processing System IP コアが含まれます。このサブシステムは、PL、NoC、および AI エンジンを設定するために使用します。Control Interfaces and Processing System は、次の電源ドメインに分けられます。これらの電源ドメインは、独立して動作できます。

プラットフォーム管理コントローラー (PMC)
PMC は常にオンです。デバイスのコンフィギュレーションおよび管理に使用されます。PMCIO はこのドメインに含まれます。PMC には、VCC_PMC レールから電源が供給されます。
フル電源ドメイン (FPD)
このドメインは、デュアル A72 コア、L2 キャッシュ、FPD インターコネクト、CCIX などのアプリケーション プロセッシング ユニット (APU) で構成されます。FPD には、VCC_PSFP レールから電源が供給されます。
低消費電力ドメイン (LPD)
このドメインは、デュアル R5、TCM、OCM、LPD などのリアルタイム プロセッシング ユニットで構成されます。LPD には、VCC_PSFP レールから電源が供給されます。PSIO (デュアル GEM、USB、およびその他の I/O) はこのドメインに含まれます。LPD に必要な IO 電源は VCCO_502 で、これは使用する PSIO の種類に左右されます。

Vivado の Control Interfaces and Processing System (CIPS) IP の [Re-customize IP] ダイアログ ボックスで変更可能なパラメーターは、次のとおりです。

  • PMC
    • PMC サブシステムのクロック周波数およびペリフェラル I/O クロックを変更できます。
  • FPD
    • A72 動作クロックおよび FPD インターコネクト クロック。
  • LPD
    • デュアル R5 動作クロックおよび LPD インターコネクト クロック。
    • GEM および USB などの PS I/O クロック。各バンクの I/O 規格も設定できます。

詳細は、 『Control Interfaces and Processing System LogiCOREIP 製品ガイド』 (PG352) を参照してください。

消費電力レポートにレポートされる消費電力の値は、A72、R5、および PMC (インターコネクトも) を含むすべてのプロセッシング システムに対し、90% 負荷のデフォルト動作におけるものです。I/O の消費電力見積もりを得るには、[Re-customize IP] ダイアログ ボックスで I/O を設定する必要があります。そうしないと、I/O の消費電力が 0 とレポートされます。PS インスタンスに対してレポートされる消費電力は、すべての PS レール (VCC_PSFP、VCC_PSLP、および I/O) の合計です。

図 1. [Power] ウィンドウの [PS] ビュー