generate_vcd_port
コマンドは、特定のインスタンスのポート アクティビティを書き込む VCD ファイル ハンドルを開きます。この VCD ファイルは create_testbench
Tcl コマンドで読み出され、スティミュラス ソースを書き込むためのポート アクティビティが読み出されます。インスタンスは、Vivado シミュレータ IDE の [Scope] ウィンドウから選択するか、または Tcl コンソールからこのコマンドを実行するときにインスタンスへの階層パスを指定すると選択できます。このコマンドは、選択したインスタンス スコープのシミュレーションを実行するときに、dummports.vcd ファイルを作成します。
注記: 選択したインスタンスに対してこのファイルを生成するには、Vivado シミュレータがアクティブである必要があります。
Vivado IDE からこのコマンドを実行すると、シミュレーション実行ディレクトリに dumpports.vcd ファイルが作成されます。Vivado シミュレータのスタンドアロン GUI からこのコマンドを実行すると、dumpports.vcd ファイルは現在のディレクトリの vcd2tb ディレクトリに作成されます。次は、generate_vcd_port
のオプションです。
- -scope <arg> (必須)
- インスタンス スコープ階層名を指定します。
- -quiet (オプション)
- コマンドをメッセージを表示せずに実行します。実行中にエラーが発生してもしなくても、
TCL_OK
が返されます。注記: コマンドを実行したときにコマンド ラインで発生したエラーが返されます。コマンド内で発生したエラーのみが非表示になります。 - -verbose (オプション)
- メッセージの非表示設定を一時的に解除し、コマンドからのすべてのメッセージを返します。注記: メッセージの非表示設定は、
set_msg_config
コマンドで定義できます。
次のコマンド例では、buf モジュール タイプの /top/DUT/fifo/buf_1
インスタンスの VCD ファイルを作成し、2000 ns の波形アクティビティを記録して、 VCD ファイル ハンドルを閉じます。
generate_vcd_ports {/top/DUT/fifo/buf_1}
run 2000ns
close_vcd -ports