jtag sequence - 2024.1 日本語

Vitis 統合ソフトウェア プラットフォームの資料: エンベデッド ソフトウェア開発 (UG1400)

Document ID
UG1400
Release Date
2024-05-30
Version
2024.1 日本語

JTAG シーケンス オブジェクトを作成します。

構文

jtag sequence 

JTAG シーケンス オブジェクトを作成します。jtag sequence コマンドは新しいシーケンス オブジェクトを作成します。作成後のシーケンスは空です。次のシーケンス オブジェクト コマンドを使用できます。

sequence state new-state [count]

JTAG ステート マシンを <new-state> に移動し、<count> 個の JTAG クロックを生成します。<clock> が指定されていて、<new-state> がループ ステート (RESET、IDLE、IRSHIFT、IRPAUSE、DRSHIFT または DRPAUSE) ではない場合、ステート マシンが RESET ステートに移行します。

sequence irshift [options] [bits [data]]

sequence drshift [options] bits [data]: IRSHIFT または DRSHIFT ステートでデータをシフトします。データは最後の引数として渡されるか、if -tdi オプションが指定される場合、-tdi に指定した引数によって、データはすべて 0 になるかすべて 1 になります。-register オプションを指定した場合、<bits> および <data> 引数は irshift には使用されません。使用可能なオプションは、次のとおりです。

  • -register <name>: 命令レジスタを名前を指定して選択します。このオプションは、irshift でのみサポートされます。-tdi <value>: SHIFT ステートのすべてのクロックに使用する TDI 値。
  • -binary: <data> のフォーマットがバイナリあることを指定します (バイナリ フォーマットのファイルからのデータなど)。
  • -integer: <data> のフォーマットが整数であることを指定します。データの最下位ビットが最初にシフトされます。
  • -bits: <data> のフォーマットがバイナリ テキスト文字列であることを指定します。文字列の最初のビットが最初にシフトされます。
  • -hex: <data> のフォーマットが 16 進数テキスト文字列であることを指定します。文字列の最初のバイトの最下位ビットが最初にシフトされます。
  • -capture: シフト中に TDO データを取り込んで、sequence run コマンドから返されます。
  • -state <new-state>: シフトが終了した後のステートを指定します。デフォルトは RESET です。
sequence delay usec

シーケンス コマンド間に遅延を生成します。遅延中は JTAG クロックは生成されません。遅延は <usec> マイクロ秒以上になりますが、JTAG クロックを生成しないと遅延がサポートされないケーブルでは、それより長くできます。

sequence get_pin pin

<pin> の値を取得します。サポートされるピンはケーブルによって異なります。

sequence set_pin pin value

<pin> の値を <value> に設定します。サポートされるピンはケーブルによって異なります。

sequence atomic enable

アトミック シーケンスを設定または取得します。これは、正確なタイミングで実行されるか必ずエラーになるシーケンスを作成する場合に便利です。アトミック シーケンスは、エラーのリスクを最小限に抑えるため、できるだけ短くする必要があります。

sequence run [options]

現在選択されている JTAG ターゲットに対して JTAG 操作をシーケンスの順番で実行します。このコマンドは、shift コマンドに -capture オプションを付けた結果および get_pin コマンドの結果を返します。

使用可能なオプションは、次のとおりです。

  • -binary: 戻り値をバイナリとしてフォーマットします。最初にシフト アウトされるビットは戻される最初のバイトの最下位ビットです。
  • -integer: 戻り値を整数としてフォーマットします。最初にシフト アウトされるビットはその整数の最下位ビットです。
  • -bits: 戻り値をバイナリのテキスト文字列としてフォーマットします。最初にシフト アウトされるビットは文字列の最初の文字です。
  • -hex: 戻り値を 16 進数にテキスト文字列としてフォーマットします。最初にシフト アウトされるビットは、その文字列の最初のバイトの最下位ビットです。
  • -single: すべての戻り値を 1 つのデータにまとめます。このオプションを指定しない場合、戻り値は shift -capture および get_pin ごとに 1 つのエントリのリストになります。
sequence clear

シーケンスからすべてのコマンドを削除します。

sequence delete

シーケンスを削除します。

戻り値

JTAG シーケンス オブジェクト。

set seqname [jtag sequence]
$seqname state RESET
$seqname drshift -capture -tdi 0 256
set result [$seqname run]
$seqname delete