説明
入れ子のループを 1 つのループ階層にフラット化し、レイテンシを改善します。
RTL インプリメンテーションでは、外側のループから内側のループに、内側のループから外側のループに移動するのに 1 クロック サイクルかかります。入れ子のループをフラットにすると、それらを 1 つのループとして最適化できるので、クロック サイクル数を削減でき、ループ本文のロジックをさらに最適化することが可能です。
ループ階層内の一番内側にあるループの本体に LOOP_FLATTEN プラグマを適用します。完全または半完全ループのみをこの方法でフラットにできます。
- 完全ループの入れ子
-
- 最内ループのみにループ本体の内容が含まれます。
- ループ文の間に指定されるロジックはありません。
- すべてのループ範囲は定数です。
- 半完全ループの入れ子
-
- 最内ループのみにループ本体の内容が含まれます。
- ループ文の間に指定されるロジックはありません。
- 最外ループの範囲は変数にできます。
- 不完全ループの入れ子
- 内側のループの範囲が変数であったり、ループ本体が内側のループにのみ含まれているとは限らない場合、コードの構造を変更するか、ループ本体内のループを展開して、完全ループの入れ子を作成してみてください。
構文
set_directive_loop_flatten [OPTIONS] <location>
-
<location>: 場所 (最内ループ) をfunction[/label]の形式で指定します。
オプション
-
-offまたはoff=true - フラット化が実行されないようにします。指定の場所の一部のループはフラット化せず、それ以外のループをフラット化することもできます。重要: LOOP_FLATTEN プラグマまたは指示子を使用すると、最適化がイネーブルになります。
-offを使用すると、ディスエーブルになります。
例
関数 foo 内の loop_1 と、ループ階層でこれより上にあるすべてのループ (完全または半完全) を 1 つのループにフラット化します。プラグマを loop_1 の本体に記述します。
set_directive_loop_flatten foo/loop_1
関数 foo の loop_2 でループがフラット化されないようにします。プラグマを loop_2 の本体に記述します。
set_directive_loop_flatten -off foo/loop_2